中南米情報

日本にはあまり伝えられないラテン・アメリカ諸国の国内情勢を探ります。

グァテマラのオットー・ペレス・モリナ大統領がついに辞任

グァテマラの大統領のオットー・ペレス・モリナ将軍がついに大統領を辞任した。権力を握り続けようと絶望的な努力をしてきたモリナ大統領も、汚職スキャンダルを抑えきれず、ついに今朝、辞表を提出した。大統領は関税に関連した巨大な汚職網に関与している…

エクアドル中部のコトバクシ山の火山活動が活発に。現地の住民の多数が退避

エクアドル中部の多数の住民が8月15日、キトから45 km離れた火山コトバクシ山の火山活動が活発になっているために、避難している。この火山は世界でももっとも危険な火山の一つとされている。政府は危機に対処するために緊急事態を宣言している。 また民間航…

米州機構(OAS)、ホンジュラスの汚職防止対話に調停官を派遣

米州機構(OAS)は8月8日、ホンジュラスのフアン・オルランド・エルナンデス大統領が提案している全国的な対話の調停者の役割をつとめることになった。大統領はこの対話によって、汚職スキャンダルで生まれた社会不安を鎮めようとしている。 OASのルイス・アル…

ウルグアイの奇妙なゼネスト

奇妙なゼネストが8月6日、どしゃぶりの雨の中をパラグアイを麻痺させた。労働者統一組合(PIN-CNT)はこの週の間、メガホンをもって町の中を組合員に檄を飛ばしつづけた。これは左派の拡大戦線フレンテ・アンプリオ(FA)の前回の選挙キャンペーンでも、FAの政府…

チリ、妊娠中絶の合法化に向けて歴史的な一歩

過去26年間にわたってチリでは妊娠中絶は完全に禁止されてきた。しかし6ケ月前にバチェレ大統領の政府は妊娠中絶を合法化する法案を提出しており、チリ議会は以下の三つの場合について、妊娠中絶を合法化するための一歩を進めることになった。すなわち母親の…

ボリビア、公務員に原住民の言語の習得を義務づけ

本8月1日は、ボリビアの法律で、約30万人の公務員が、憲法によって公用語として定められている34の言語のいずれかを習得することを定められた最終期限である。この規定は、これらの言語を話す原住民へのサービスを改善することを目的としたものである。これ…

ペルー、センデロ・ルミノソに誘拐されていた15名を救出

ペルーの治安部隊のテロ対策部のホセ・バエラ部長は、1日にペルーの治安部隊がゲリラ組織のセンデロ・ルミノソによって誘拐されていた15名の人々(そのうちの7名は子供)を救出しことを明らかにした。 7月27日には、ペルーの軍隊と警察が、アプリマク川・エ…

クリントン候補、キューバへの禁輸をきっぱりと中止する必要があると訴え

アメリカ合衆国の民主党の大統領候補であるヒラリー・クリントンは30日、昨年の12月17日に始まったキューバとの国交正常化の試みによって生まれた「機会を掴む」必要があり、キューバへの禁輸を「きっぱりと」中止する必要があると強調した。これを実行する…

パナマ、2016年には6.3%の成長に

パナマの経済は2016年には、大規模な投資プロジェクトの実現と、原油価格の低下のおかげで、6.3%の成長を実現する見込みであることを、経済財務省のドゥルチド・デ・ラ・グアルディア大臣が発表している 今年はパナマ経済は6%の成長を達成する見込みであり、…

OAS、ドミニカとハイチに対話を要請。無国籍者の追放問題で

米州機構(OAS)はドミニカ共和国とハイチが、ハイチ生まれのドミニカ人の国籍の規制をめぐる争いで、対話をすることを歓迎している。国際界では、この規制のために数千人が国籍を失うようになるのではないかと懸念しているのである。 OASの事務総長のルイス・…

ペルーのフマラ大統領、格差の削減努力を続けると言明

ペルーのオジャンタ・フマラ大統領は28日、大統領の任期の最後の年になる今年には、国内の格差を削減するために社会計画をさらに推進するつもりであることを発表した。 フマラ大統領は、議会で毎年行う演説において、2011年に大統領に就任して以来実行してき…

S&P、ブラジルの国債格付けをBBB-に維持。ただし「ネガティブ」に修正

スタンダード・プアー社(S&P)は28日、ブラジルで進められている一連の汚職捜査によって経済がさらに打撃を受け、政府の計画している緊縮措置が実行された場合には、今後数年間にかけて、投資家の信頼が失われることになるだろうと語っている。 この警告は、…

メキシコ政府、女性の殺害を防止する「ジェンダー・アラート」を発令

メキシコ政府は7月28日、メキシコでもっとも人口が多く、暴力行為が頻発するメヒコ州の11の地方自治体で、「ジェンダー・アラート」を発令した。この措置はこれまでは実行されたことがないが、女性、とくに若い女性たちの殺害と行方不明が増大しているために…

チリの最大の銅鉱山であるチュキカマタ鉱山の操業がほぼ正常化

チリの最大の銅鉱山であるチュキカマタ鉱山の操業は、一週間ほど前に始まった契約労働者たちの抗議活動が激しくなったために、一時的に停止されていたが、28日には操業が正常化されたという。 世界最大の銅製造業者である国営のコデルコ社のネルソン・ピサロ…

コロンビア、メデジン市で内戦の犠牲者の遺体掘削作業を開始

コロンビアの検事局は28日、メデジン市の近くの丘陵で、過去の内戦の際に殺害された人々の遺体を掘り出す作業を開始した。検事局はこれらの人々は、ゲリラや民兵たちによって殺害され、数トンの破砕物の山の下に埋められているとみている。 これらの人々は19…

チリのバチェレ大統領、過去の人権侵害についての情報提供を国民に要請

チリのミシェル・バチェレ大統領は28日、チリ国内の市民と軍人に、独裁政治の時期に行われた人権の侵害に関する情報を所有している場合には、司法当局に情報を提供するように要請した。 大統領府での発表の際に、バチェレ大統領は、手遅れになる前に、チリの…

エクアドルで、ギャングからの保護を求めて、公共輸送機関がストライキを決行

数千人のエクアドル市民は28日、首都サンサルバドルとさまざまな地域の都市で、バスの運転手のストライキのために、身動きがとれなくなった。バスの運転手たちは、暴力的なギャングたちの攻撃と脅威からの保護を求めて、ストを実行したのである。 28日の朝に…

メキシコの43名の学生の失踪事件の調査で、共同墓地を発見

2014年9月26日に、イグアラ市で起きた43名の学生の失踪事件の調査に関連して、メキシコ南部のゲレロ州で、少なくとも60か所の共同墓地が発見された。 AP通信社の要請で発表された公式文書によると、これらの墓地から129名の遺体が発見されたという。これらの…

最近はメキシコからアメリカへの移民は大幅に減少

アメリカ合衆国の大統領選挙では、移民問題が中心的なテーマの一つになっている。共和党のドナルド・トランプ候補の議論を呼んだ宣言にも誘われて、移民問題の議論は激しくなっているのである。ただし国境での現状は異なる。メキシコからアメリカ合衆国にや…

10月のアルゼンチン大統領選挙の候補者9組13ペア

日本大使館のページから。 在アルゼンチン日本国大使館 -Embajada del Japon en Argentina- (ア)大統領の候補者登録完了 10日,国家選挙裁判所は,本年10月の大統領選挙を含む国政選挙の選挙連合登録を締め切った。また20日には,大統領候補者登録も…

メキシコのニエト大統領、麻薬王グスマンの脱走を失策だったと認める

メキシコの麻薬王ホアキン・エル・チャポ・グスマンが、最高の警備を誇るアルティプラノ連邦刑務所から脱走して一週間以上が経つが、しばらく前にフランスに到着したメキシコのエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領は、この犯罪者が逃亡したことは政府の第失策…

メルコスール、ボリビアの参加を正式に承認

南米南部共同市場(メルコスール)の加盟国であるアルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、ベネズエラはこのほど、ブラジリアで開催されたサミット会談において、ボリビアをメコルスールの加盟国とする議定書に調印した。あとはパラグアイとブラジ…

メキシコ、過去80年来初めて、石油産業で外国の民間企業の投資を誘致

1938年にラサロ・カルデナス大統領が国営化して以来初めて、エジプトの国営の石油会社のペメックスが、独占的な地位を放棄することになった。 メキシコの石油産業にとって、そしてメキシコ産業全般にとって、7月15日は「歴史的な日」になるだろう。 過去80年…

悲劇に終わったニカラグアの麻薬捜査

ニカラグアの国家警察隊は11日夜、麻薬撲滅運動の一環として実行した作戦で、11歳の子供たちを含む家族の3人を射殺した。 この家族は教会のおつとめをした後に自動車で帰宅する途中だった。警官隊がドライバーに停車するように命令したが、強盗たちに攻撃さ…

ボリビアのモラレス大統領、ローマ法王に「共産主義の十字架」を贈呈

ボリビアのエボ・モラレス大統領が、法王フランシスコに特別な十字架を贈呈した。これは[かつてのソ連のシンボル・マークだった]鎌とハンマーを形どった「共産主義の」十字架だったのである。この映像は数分間のうちに世界中に広まり、さまざまな反応を引…

ローマ法王の歴訪で、中南米地域の環境保護問題に新たな注目

今週ローマ法王が中南米を歴訪している。ローマ法王は数日前に、「ラウタート・シ」回勅を発表し、地球環境の保護を訴えていた。 この回勅では、地球の環境を「共通の財産」と呼び、中南米に深い関係のあるテーマ、すなわち環境汚染、水の管理、生物多様性の…

コロンビア革命軍FARC、一か月の一方的な停戦を発表

コロンビアの和平交渉の監督役をつとめている諸国が、衝突を避けるように求めた翌日の7月7日には、コロンビア革命軍(FARC)は、コロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領との和平協定の調印を望んでいると語り、7月20日から一ケ月にわたって、一方的に停…

マリファナの合法化に向かうチリ

チリの首都サンチャゴでは、数年前までは見掛けることのなかった行為がふつうに行われている。さまざまな時間において、町のさまざまな場所で、戸外でマリファナを消費している人を見掛けても、誰も騒ぎ立てなくなったのである。ただしこうした個人的な自由…

ベネズエラ、ガイアナに外交的な制裁

ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は7月6日、在ガイアナ大使のレイナ・アリエタを本国に召還し、東の隣国であるガイアナとの外交関係を再検討させることにしたが、これはベネズエラとガイアナとの外交関係をさらに緊張させることになろう。 ベネズエラの…

ギリシア国民の決定は、中南米諸国にどう影響するか

ギリシア国民は決定的な「ノー」をつけつけたが、このニュースは中南米の諸国にとっては、経済的な意味よりも政治的な意味で重要なものである。ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は、中南米の諸国としては最初に、ギリシアのこの「ノー」を祝福する言葉…